そういえば、あれなんだったんだろう?

ロックンロールな町でのできごとのあれこれです

2018-01-01から1年間の記事一覧

急な来客

農家だったせいか「なんでもいいので食べ物ください」みたいな新規問い合わせが、年に一回くらいはあったように思う。 備長炭でモモ肉でも焼くバイトでもしてたのかというくらい、脂で曇ったメガネのにいちゃん。 新しいデザインなのかとおもうほど、すそに…

玄関の鍵を開けるバイト

前回の公設市場の続きです。 公設市場にある八百屋で、一緒に暖を取った仲間のおばちゃんの一人、茶髪のパーマで顔が現在の武田鉄矢に今思えばよく似ていたおばちゃんは、よく家の鍵をなくしていた。 そんなとき、おばちゃんは公園に現れる(例の、巷のFA宣…

一斗缶と七輪で暖を取る公設市場

家から徒歩30秒のところに、公設市場というのがあった。 八百屋や肉屋、魚屋、惣菜屋、たこ焼き屋、和菓子屋、パン屋、花屋、酒屋がはいっていた。 学校の下足場のような、昔の屋外プールの更衣室みたいなセメントで固めたねずみ色の床で、ベニアみたいな…

自称コーチ

以前、子供と野球を見に行って、一塁も三塁も三振もフォアボールもわからず、卒倒しそうになったことがあった。「習ってないから」と君たちはいうが、 そんなものは一般常識として人生のどこかでおぼえるものではないか、 と、母として思った。が、はたして…

「びわ食べ道」の話

小学校の通学路に、立派な琵琶の木があった。 一緒に登下校していたKちゃんと、その道を「びわ食べ道」と呼んで、初夏にその木に実がなるのを楽しみにしていた。 ちょうど「となりのトトロ」が公開した頃で、私もKちゃんも気持ちはさつきちゃん。 自然ゆた…

兄が小6の運動会の時のダンスの曲

いま死んだら後悔することが2つある。 1つはスウェーデンに行ってないこと、 2つめは次兄が小6の運動会の時にダンス曲で使っていたものがみつかっていないことだ。 スウェーデンは、次に仕事を辞める時にでも格安チケットを使えば行けるといえば行けるけ…

「夜儲ける店」の話

昔、実家の前の国道沿いは商店街だった。 私が子供の頃すでに寂れ切っていたが、 今はその国道ごと新しくできたバイパスに持っていかれたせいか酷道の様相も呈してきているので、 さらに信じられないかもしれないが、 とにかく、寂れ切っていたとはいえ、素…

友達の友達の冬休みが、1日短くなった話

地元の友達の友達が、カフェで働いていた。 30代独身男性オーナー(通称店長)が数年前にオープンした、白い漆喰と黄色い屋根、赤い木の扉に空色の窓枠という、絵本に出てきそうなそのお店には、 ゆるくホイップされた生クリームが高評価の 「ゆるふわショー…

いつ交通事故にあってもいいように

ダンスなんてすっかりやめてしまった。 下の子なんてもう小学3年生だ。 上の子なんて六年生で「youtuberはマネタイズに長けているから嫌いだ。俺はニコ動派だ」なんていうようになってしまった。 人生は短い。 これからは、いつ交通事故にあってもいいように…