兄が小6の運動会の時のダンスの曲
いま死んだら後悔することが2つある。
1つはスウェーデンに行ってないこと、
2つめは次兄が小6の運動会の時にダンス曲で使っていたものがみつかっていないことだ。
スウェーデンは、次に仕事を辞める時にでも格安チケットを使えば行けるといえば行けるけれど、
次兄の小6の運動会のダンスの曲のほうはなかなか困難だ。
数年前「これだけはやっとかないとな」と一念発起して短期集中で調べたことがあった。
兄と同級生の友達の姉に聞いてもらい「おそらく松田聖子」という回答をもらったため、片っ端からきいているのだが見つからない。
ネットの鼻歌検索でもひっかからない。
若い頃同じ職場にいた、昭和アイドル歌謡評論家みたいに詳しい人にも、数年ぶりに連絡を取り調べてもらったが、みつからない。
あとは、兄の担任だったT先生に直接連絡して、聞くくらいしか手立てがない。
それまではとりあえず死ねないと思って、日々生きている。
「夜儲ける店」の話
昔、実家の前の国道沿いは商店街だった。
私が子供の頃すでに寂れ切っていたが、
今はその国道ごと新しくできたバイパスに持っていかれたせいか酷道の様相も呈してきているので、
さらに信じられないかもしれないが、
とにかく、寂れ切っていたとはいえ、素敵な店も残っていた。
その中のひとつ、古くて汚い、知らない人が見たら痴漢にあいそうなバスターミナルの2軒となりに立っていたのが、
我が家で
「夜儲ける店」
と呼ばれていた「マルナカ」(仮名)だった。
当時、長兄が中学生か高校生、
ということは私は幼稚園くらいだったのだと思うが、
とにかく夜、兄や友達たちが学校帰りにマルナカで買ってきたであろう、
大きなコーラの紙カップ(たしか昔は牛乳パックのような形で上をクリップで止めるものが特大サイズ用だった気がする)や、
アメリカンドック、たこ焼き、フライドポテト、アメリカンドックなどが、
とてもとても大人っぽく、
うらやましく、
ああ、早く私も中高生になりたい!
自転車に乗れるようになり、学校や塾帰りにマルナカに寄って買い食いしたい!
と思ったものだった。
当時の私のアイドルは、沖田浩之だったか、マッチだっただろうか。
とにかく学ランがいいな、ブレザーなんてありえないと思っていた。
もちろんカバンはお湯につけて軽くつぶし、制帽はぼろければぼろいほど格好いい。
私は肩にワッペンのあるセーラー服を着て、ネクタイを無駄に細かくハリセン状に折って、リボン結びにしてやろうと決めていたものだ。
聖子ちゃんカットという名前はまだ知らなかったが、
左右のサイドをはねた型までくらいの上方にしたくって、
ふろ上がりに父の七三分け用くしで濡れ髪を無理にとかしつけようとして、
ポマード臭い幼児になったりして憤慨したものだ。
そんなに中高生にあこがれていたのに、
いざなってみると、中学2年時の遅刻回数100超えで、
高校に至っては1年の1学期でやめてしまったので、人生わからないものである。
友達の友達の冬休みが、1日短くなった話
地元の友達の友達が、カフェで働いていた。
30代独身男性オーナー(通称店長)が数年前にオープンした、白い漆喰と黄色い屋根、赤い木の扉に空色の窓枠という、絵本に出てきそうなそのお店には、
ゆるくホイップされた生クリームが高評価の
「ゆるふわショートケーキ」や、
田んぼに植えてあるれんげ狙いのミツバチから、農家のおじさんが土手に仕掛けた趣味の巣箱で搾り取ったはちみつを使った
「オーガニックはちみつの太陽プリン」、
冬はベタ雪に封じ込められ生協の宅配も断られそうになった地元有数の山の中にある、脱サラ観光牧場の牛の乳を使った
「春待ちまったりミルクの淡雪ラテ」
など、
かわいくて見栄えもよく、甘すぎないお菓子がたくさんならんでおり、
駐車場も広く、
この町有数のおしゃれスポットだった。
その店で、年末に大掃除をすることになった。
普段あまり開けない掃除道具入れの上の天袋みたいなところを開けたところ、
黒いゴミ袋に包まれた、アスファルトの破片的なものが入ったペットボトルが複数でてきたそうだ。
ややあって
「いやいやいや、わたしじゃない、わたしじゃないからね」
と聞かれてもないのに声をあげたのは、最年長のパートさん。
パーマのかかったロングの茶髪を、ピンクの丸ゴムで結んだポニーテール、
スキニージーンズがよく似合う
「酒焼けして頬のすこしげっそりした八代亜紀」のような元美人。
(世代として、本人的には「ファッションリーダーは工藤静香」なのかもしれません。)
特に同店での彼女の素行不良のヒストリーがあったわけではないが、
ほかのメンバーが
1)丸々と越えたオーナ(通称店長)
2)インテリアの専門学校を卒業後、市役所の臨時職員、イオンモール内のアパレル店員、このケーキ屋を転々としている実家リア充の友達の友達
3)週4回カーブスに通い60代にして体脂肪率がもうすぐ20%を切るというオーナーのお母さん
というメンバーなので、なんとなく消去法でそういう雰囲気になっただけのこと。
しかし
「いやいや、一緒に働く仲間じゃないか、そんなこと考えるもんじゃない」
とみんなが思い直したそばから、自分から否定してくれたので、
「ひとこともそんなこといってないのに、あやしいじゃないか」
と、みんなで堂々と攻めることができたそう。
でも彼女は「いやいやいや、ソッチ系だけはしたら離婚だから。お父さんと約束してるから。絶対わたしソッチ系じゃないから」
と、しきりに否定するばかり。
どうしようもないので、警察を呼んだところ、指紋も出てこず、参考人として皆事情聴取されたところ、とくにこれといった情報もなく、
なによりペットボトルに入ったアスファルト片なので事件性もなく、
警察もめんどくさそうで、そのままになってしまったらしい。
友達の友達は「そのせいで今年は冬休みが1日短くなって超むかついた!」とカウントダウンイベントの花火を極寒の中で待ちながらプリプリ思い出し怒りをしていたそうだ。
というのを、昔、友達から電話で聞いたなあ、というはなしでした。
いつ交通事故にあってもいいように
ダンスなんてすっかりやめてしまった。
下の子なんてもう小学3年生だ。
上の子なんて六年生で「youtuberはマネタイズに長けているから嫌いだ。俺はニコ動派だ」なんていうようになってしまった。
人生は短い。
これからは、いつ交通事故にあってもいいように、
私が子供たちに語り継ぎたい、人生で心に残った話をかきのこしていこうとおもう。
2018年
【無理厳禁】レッスン二回目
密かに練習していた、前後の首のアイソレーションをほめられました。
左右はぴくりとも動かず、悔しくて練習しすぎて吐きそうになったと話したら、先生が真剣な表情で「絶対に無理はしないでください」と言ってくれた。
そんな気遣いの言葉をかけてくれた人は、早産疑いで救急搬送されたときの看護師さん以来だなとおもった。
下の子も来年小学生です。
【首がいたい】レッスン初日
西友の近くの貸室で主婦向けの教室があるとわかり、出産前にジョギングで履いていたアシックスのスラックス風ジャージとランニングシューズを持参しさっそく乗り込みます。
首のアイソレーションという、インド人みたいな動きの練習をしました。
全然動きません。
首がまわらないとはまさにこのこと。
「肩こりがすごいですね〜」
と先生に整体のようなことをいわれます。
おうちで練習することにします。
あと、誕生日だったので、レッスン帰りに西友で5000円もする食器かごを買って帰りました。
また、途中セブンイレブンでアイスコーヒーも飲んでやりました。
ついでにいうと、レッスンには自販機で買った水を持っていきました。
自分へのご褒美がたくさんつまった1日でした。